トランポリンって有酸素運動?無酸素運動?その効果とは

トランポリン

昔に比べてトランポリンが遠い存在ではなくなり、家庭用のものが普及したり、ジムで導入されたりとその気になればトランポリンを体験できる世の中になってきました。

子供の習い事や本格的な競技、運動不足解消など、用途は様々です。

それに伴い、友人から、トランポリンは有酸素運動の効果ある?と聞かれることも増えてきました。

この記事では

  • そもそもトランポリンって有酸素運動って言っていいの?
  • 他の有酸素運動と比べてどうなの?
  • 初心者はどうやってトレーニングすればいいの?

といった内容を、トランポリン歴15年以上の私がわかりやすく解説します。

 

トランポリンは有酸素運動にも無酸素運動にもなる

そもそもの前提として、トランポリンは有酸素運動なのでしょうか?

トランポリン=有酸素運動と言われておりますが、必ずしも正しいわけではありません。

前置きが長くなってしまうので先に結論からお伝えします。

トランポリンはケースバイケースで有酸素運動にも無酸素運動にもなる!

つまり、使い方・やり方次第で切り替えることができるということです。

 

有酸素運動としてのトランポリン

まずは有酸素運動について認識をそろえておきましょう。

 

有酸素運動の特徴

負荷と時間:軽~中程度の負荷で長時間

エネルギー源:脂肪を酸素と燃やしてエネルギーをつくる

その他の特徴:体脂肪の減少、高血圧に効果あり

 

要するに、酸素を使って長時間継続的に行うゆるめの運動のことです。

トランポリンに具体的に落とし込んでみると、家庭用のトランポリンで行うような運動や競技用のトランポリンでのウォーミングアップがこれにあたります。

誤解を恐れずに言うならば、初心者さんでもすぐに取り組めるトレーニングです。

長時間継続して行うのが有酸素運動ではありますが、トランポリンは初心者にとって想像以上に疲れるので、無理はしないようにしてください。

 

無酸素運動としてのトランポリン

有酸素運動と同じように、まずは認識を合わせておきましょう。

 

無酸素運動の特徴

負荷と時間:高強度の負荷で短時間

エネルギー源:酸素を使わず体内の糖をエネルギー源にする

期待する効果:全力やそれに近い筋力を発揮

 

要するに、酸素を使わずに短時間で行うハードな運動のことです。

これは競技用トランポリンを使って全力で練習するようなハードなトレーニングになります。

家庭用のトランポリンでは絶対にやろうとしないでください。

非常に危険です。

どちらかと言えば経験者寄りのトレーニングになるかと思います。

トランポリン未経験者・初心者はトランポリンでの無酸素運動をするまでに少し時間がかかるかもしれません。

 

トランポリンの有酸素運動の効果ってどれくらい?

トランポリンで有酸素運動をしようと思っても、気になるのは効果ですよね。

有酸素運動をしたい、というなら、トランポリンそれ自体に目的があるのではなく、ダイエットのような体づくりが目的になるかと思います。

なので、「楽しいのに効果ないじゃん、コスパ悪…」となったら悲しいですよね。

そうならないために、実際に効果あるのかを検証します。

ここで難しいのは「効果」と言っても、簡単に表せないことですね。

そこで「運動強度」と「消費カロリー」の二つの観点で紹介します。

 

トランポリンの運動強度

厚生労働省によると、運動強度とは、運動や活動の強度を指します。

単位はMETsで「メッツ」と読みます。

安静に座っているときを1 METsと定め、これに対してどの程度かを表したものです。

トランポリンの運動強度は、娯楽レベルで3.5 METs程度競技トランポリンで4.5 METs程度です。

言い方を変えれば、トランポリンの有酸素運動では3.5 METsで、無酸素運動なら4.5 METsということになりますね。

参考に、いろいろな活動・運動の運動強度を紹介します。

運動・活動の種類 運動強度
犬の散歩 3.0 METs
ボウリング 3.0 METs
ウォーキング 3.5 METs
自重での筋トレ 3.5 METs
ラジオ体操 4.0 METs
バスケットボールのシュート練習 4.5 METs
軽いジョギング 6.0 METs
自転車での運動 3.5 ~ 6.8 METs

こう見ると、ラジオ体操って思ったよりも運動強度大きいんですね。

それはそれとして、トランポリンはウォーキングやバスケのシュート練習、自重筋トレ、ラジオ体操などと近い運動強度ということになりすね。

個人的な感想ですが、この中ではトランポリンが一番わくわくしちゃいますね(笑)

 

トランポリンの消費カロリー

こちらも厚生労働省の情報を参・根拠にしましょう。

厚生労働省曰く、消費カロリーは以下のように計算できます。

消費カロリー(kcal)=運動強度(METs)×運動時間(時間)×体重(kg)×1.05

厳密には性別、年齢で若干変わりますが、それをまとめて1.05という係数をかけて処理しています。

例えば、体重60 kgの人が30分(0.5時間)トランポリンを娯楽レベルで跳べば、

消費カロリー=3.5 (METs)×0.5  (時間)×60 (kg)×1.05 =110.25(kcal)

となります。

消費カロリーは運動した時間が同じであれば、運動の種類が違っても運動強度が同じであれば変わらないということです。

つまり、娯楽レベルのトランポリンとウォーキングはどちらも運動強度が3.5 METsなので、30分のトランポリンと30分のウォーキングは消費カロリーが同じくらいということです。

 

【余談】トランポリンは5分でジョギング1 km分?

ちょっと余談ですが、「5分程度で1 kmのジョギングと同じ効果がある」と言われているようです。

結論から言えば、これは間違いと言えます。

ジョギングの運動強度は6.0 METsなので、計算上の話になりますが「ジョギングで1 kmを2分30秒で走れる」ならば正しいことになります。

でも、無理ですよね(笑)

娯楽レベルでのトランポリンの消費カロリーは決して低いとは思いませんが、「5分程度で1 kmのジョギングと同じ効果」はさすがに言いすぎですね。

調べてみましたが、医学的根拠もなさそうです。

これは某ハリウッド女優の発言がもとになっているようです。

 

トランポリンの有酸素運動おすすめメニュー

有酸素運動として、娯楽レベルで家庭用トランポリンを跳ぶことを想定して紹介します。

おそらく、これが一番始めるハードルが低いので!

しかしながら、有酸素運動で効果を得るためには運動する時間を長く確保することが必要です。

とは言いつつも、トランポリンをやったことがない初心者では、慣れるまでは継続すること自体が大変です。

めちゃくちゃ疲れるんですよ。

なので、慣れるための基本的な跳び方を3つ紹介します。

これだけ?と感じるかもしれませんが、じっくりやるだけで思っている以上に時間はかかりますし、翌日はきっと筋肉痛です(笑)

 

慣れるための準備①ゆさぶりジャンプ

  1. トランポリンに乗る
  2. 膝のクッションを使って少しだけ上下に運動をする

バッジテストにも登場する跳び方です。

トランポリンの上に乗ってください。

そして、足がトランポリンから離れない程度に体を上下に動かします。

跳ばないように上下運動をするのです。

ジャンプしない分、初心者さんにはけがのリスクを抑えつつ、トランポリンに慣れる良い練習・トレーニングになります。

 

慣れるための準備②もも上げ

  1. トランポリンに乗る
  2. ゆっくり右足を上げて下ろす
  3. ゆっくり左足を上げて下ろす
  4. 2と3を順に繰り返す

陸上の練習でやるもも上げです。

これをトランポリンでやるのですが、ジャンプしないようにしてください。

これをやる意味はトランポリンの上でバランスをとる感覚を身に着けることです。

床や地面とは感覚が違うので、最初は難しいと思いと思います。

激しくやる必要はないので、ゆっくり、右・左・右・・・・と上げていきましょう。

 

慣れるための準備③小ジャンプ

  1. トランポリンに慣れてきたら少しだけジャンプしてみましょう。
  2. トランポリンに乗る
  3. 膝のクッションを使って少しだけ上下に運動をする
  4. 徐々に勢いをつけてジャンプする

高く跳ぶことは意識しなくて大丈夫です。

いきなり高く跳ぼうとすると、トランポリンの場外に落ちてしまうこともあります(笑)

トランポリンの中心で跳ぶことを意識してみてください。

 

まとめ

トランポリンは跳び方によって湯酸素運動にも無酸素運動にもなります。

その効果は厚生労働省からの情報を参考に、娯楽レベルでもウォーキングやラジオ体操と同じくらいの運動強度、消費カロリーになります。

初心者さんは、ゆさぶりジャンプから少しずつ、着実に挑戦してみてください!

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