何事も早めに初めたい、早いうちからやっておけば…という後悔って誰もがしますよね。
学生時代にもっと勉強しておけば、とかですね。
お子さんがいる保護者の皆さんは、当然我が子にそんな思いをしてほしくないと考えますよね。
しかし、早ければ早いほどいいというわけではありません。
トランポリンもまたしかり、ですよ。
この記事では、トランポリン歴15年以上で指導員としても活動している私が、トランポリンを1歳から始めることに危険はあるのかを解説します。
お子さんのためにも、是非最後までお付き合いください。
トランポリンを1歳から初めるのは危険?
結論、私はおすすめしません。
実際にクラブで教えていますが、個人的には幼稚園児に指導するのも危なっかしいです。
小学生や中学生とは違い、トランポリンの乗り降りも非常に危なっかしいです。
トランポリンや器械体操は初めるのが早い方が有利とは言いつつも、限度はあると思います。
こちらの記事でも紹介しているように、家庭用のトランポリンであれば、私は3歳からをおすすめしています。
しかし、もちろん個人差があるので、厳密に生後36か月が経過すればOK、それまではNGと言えないこともわかっています。
個人差は絶対にありますからね。
そこで、目安になる考え方を2つ紹介します。
陸上でジャンプを連続でできるようになってから
まず1つ目は開始してもいいかな、という時期についてです。
それは、陸上である程度活動できるようになってからです。
具体的に言えば、陸上である程度連続でジャンプできるようになってからですね。
陸上での活動が十分にできないのにトランポリンはさすがに早すぎますし、トランポリンの恩恵を十分に受けることができないと思います。
子供に限らず、適切に活用できないと効果も半減以下ですからね。
では、その時期ですが、私が調べた限りでは、2歳あたりでジャンプができるようになり、3歳前後で連続でジャンプできるようになるようです。
なので、やはり3歳がひとつの目安になると思います。
揺さぶられっこ症候群の心配があるうちはやめる
揺さぶられっこ症候群になる可能性があるため、生後6か月までは特に注意が必要な時期です。
1歳が本当に1歳かわかりませんが、早いうちに、早いうちにと、どんどん早くなってしまうことも考えられます。
ご家庭の方針もあるので強くは言いませんが、これだけは言わせてください。
揺さぶられっこ症候群の心配がある時期では絶対にやらないでください。
けがや後遺症のリスクが大きすぎます。
そこまでするのは本当に良くないです。
少なくとも1歳では危険ですし、安全を見るなら2歳あたりまでは待つべきではないかと考えています。
私の意見は上記の通りですが、個人差はありますので、お子さんの様子を見て判断してください。
揺さぶられっこ症候群のことも含め、脳に関するダメージ・影響にフォーカスした記事も作成しました。
是非合わせてご覧ください。
1歳児にどうしてもトライしたければ手すりを使う
前述のとおり、トランポリンの開始時期で私のおすすめは3歳からです。
しかし、どうしてもはやく初めたいというケースもあるかと思います。
その場合の対策を紹介します。
手すりを使う
おそらく、そこまで初める時期が早いと施設等ではやらせてもらえないと思います。
なので、やるとしたら家庭用トランポリンになると思います。
家庭用トランポリンは様々なタイプがあります。
- トランポリンだけのモノ
- 手すりがついているモノ
- 周りがネットで囲まれているモノ
などです。
中でもおすすめは手すりアリのタイプです。
手すりがあると、一見危ないように見えるかもしれません。
しかし、小さな子が跳ぶときに不安定になり、危なっかしいのは事実です。
そこで体を支えるための手すりがある方が安全だと私は考えます。
周りをネットで囲まれているタイプのトランポリンも安全そうですが、跳ぶときや着地の時、バランスを崩したときに支えられるものはあった方が無難だと思います。
手すりアリのタイプにすればよかったという声も
私の友人の話ですが、5歳と2歳のお子さんがいるご家庭で何もないタイプのトランポリンを購入したと聞きました。
5歳までになると、最初こそ恐る恐る出心配でしたが、少し跳べば慣れてきて楽しそうに遊んでいたと言っていました。
しかし、2歳のお子さんはずーっと危なっかしかったようです。
そのときに、手すりアリのタイプにすればよかった~と漏らしていました。
購入したときは、手すりやネットなどが無い方が安かったから、シンプルなものを選んだようです。
まあ、子育てってお金かかりますからね。
ある程度陸上で活動できるようになれば安心もできますが、3歳未満で開始する場合は手すりアリのタイプを検討してみてください。
トランポリンの危険を回避するカギは保護者
手すりアリのタイプを紹介しましたが、道具だけでのフォローでは間違いなく不十分です。
最も大切なのは保護者の皆さんが目を離さないことです。
慣れてきたから、ではなく、お子さんの安全のためにもトランポリンをやっている間はきちんと様子を見ておくようにしましょう。
トランポリンを早い時期からはじめるリスク、どんなけがが考えられるかを前もって把握しておくことが大切です。
ここでは、けがする危険性についてお伝えします。
けがのリスク①:トランポリンの乗り降り
トランポリンを跳ぶときは注意深く見ていても、乗り降り、特に降りるときは注意力が下がってしまいます。
跳び終わって気が抜けてしまうんですね。
その気のゆるみが危険です。
家庭用のトランポリンはそこまで高さがないものですが、それでもトランポリンから床に落ちるのは嫌ですよね。
なので、落ちないようにきちんと見てあげて、必要ならばフォローしてあげてください。
もちろん、乗るときも同じように注意してくださいね。
けがのリスク②:足をはさむ
トランポリンを跳んでいるときにまっすぐ跳べずに前後左右にぶれる場合に起こりうるものです。
トランポリンはスプリングと呼ばれるばねがあります。
ゴムだったり金属だったりします。
これをパットと呼ばれるカバーで覆っています。
しかし、完全に防ぐことはできないので、前後左右にフラフラしながら跳んでいると、カバーの隙間から足が入ってしまうことがあります。
そして、スプリングに足を挟んでしまうことでけがをすることがあります。
スプリングをゴム製にして、厚手の靴下を履けばリスクはだいぶ軽減できます。
しかし、これも保護者の皆さんがきちんと見てあげて、危なそうなら適宜止めてあげてください。
靴下についてはこちらでもっと詳しく説明しています。
けがのリスク③:外に落ちる
足を挟むケースはトランポリンでジャンプしながら前後左右に動きすぎることでした。
これがより派手になると、トランポリンの場外に落ちてしまいます。
こうなる可能性も十分に把握しておいてください。
同じく、危ない兆しがあれば迷わず止めるか、いつでもフォローできるように準備しておいてください。
これに関しては、手すりアリのタイプのトランポリンであれば、前後左右に動くことをかなり抑えられます。
対策としてはかなり有力ではありますが、保護者の皆さんが見ている状態にはかないません。
ツールに期待しすぎず、危険な状態にならないようにしっかりと見てあげてください。
こんなひどい例も…
私の回りではありませんが、「トランポリンを跳んでいて子供が落ちたから返品」という親御さんもいたようです。
本音を言えば、クレーマー兼モンスターペアレンツですね。
リスクも理解せず、子供の様子もきちんと見ていなかったのだと思います。
特に、日本で子供が跳ぶことを想定されていれば、注意書きはかなりしっかり書かれているはずです。
自分の至らぬところを棚に上げて返品って…、と正直引きました。
みなさんもメーカーも、お互いがいい気分にはならないので、こんな理由で返品はしないようにしてくださいね。
もちろん、不良品はすぐに連絡してください。
まとめ
今回は、トランポリンを1歳からはじめるのは危険である、というテーマを紹介しました。
記事中にもあるように、私のおすすめは3歳からです。
もっと早いうちに始めたい場合は、十分にリスクを理解し、対策をしたうえでトライしてください。
そして、何よりも大切なことは保護者の皆さんが目を離さないことです。
脅かすような内容が多くなってしまいましたが、トランポリン好きとしては、一人でも多くの方にトランポリンを好きになってもらいたいです。
なので、安全には十分考慮して、全力で楽しんでくださいね!